【2020年 第37回 東海ステークス】 特徴まとめ
東海ステークス(とうかいステークス)は、日本中央競馬会(JRA)が主催の中央競馬の重賞競走。競馬番組表では「東海テレビ杯 東海ステークス(とうかいテレビはい とうかいステークス)」と表記されている。
正賞は東海テレビ杯と地方競馬全国協会理事長賞で、寄贈賞を提供する東海テレビ放送は、愛知県名古屋市に本社を置く放送局である。
本来は中京競馬場のダート1,800mで開催しているのだが、今回は東京オリンピックの開催に伴う開催日割の変更により、京都競馬場のダート1,800mで開催される。
東海ステークスは、1984年に4歳(現3歳)以上の競走馬による重賞競走として創設された「ウインターステークス(GIII)」を前身としている。創設当初はダート2,200mを舞台に開催されていた。
1997年にGIIへと格上げされ、名称も「東海テレビ杯 東海ウインターステークス(とうかいテレビはい とうかいウインターステークス)」へと改称された。2000年に当時ダートのオープン特別として春季に開催されていた「東海ステークス」と統合され、施行時期を5月、名称を現行の「東海ステークス」へと変更[1]。その後2013年に年間を通じたダート路線におけるロケーションが見直され、現行の1月開催に変更された。
創設距離に関しては、前述のとおり創設当初はダート2,200mとされており、1990年にダート2,300mに延長された。その後京都競馬場で開催されていた2010年から2012年はダート1,900mとされ、2013年より現行のダート1,800mに変更された。これに伴い、「フェブラリーステークス」の前哨戦としての性格が強まり、2014年以降は東海ステークスの優勝馬にフェブラリーステークスの優先出走権が付与されることとなった。
1989年より外国産馬、1996年より地方競馬所属の競走馬、2006年より国際競走と外国調教馬も出走可能となった。
【2020年 第37回 東海ステークス】コースの特徴
東海ステークスのコースの特徴を見てみよう。東海ステークスのコースは、ホームストレッチの半ばをスタート地点としており、1コーナーまでは約300mとJRAのダート1,800mのコース(他には新潟・中山・中京・阪神)の中では最も短い距離となっている。
ただし、コーナーは回りやすくなっており、それに加えレース前半はほぼ平坦であることから、多少を無理をしてでもこの前半で良いポジションを取っておいた方がアドバンテージとなりやすいという特徴がある。3コーナーの途中には急な下り坂があり、最後の直線はほとんど平坦となっている。
東海ステークスのコースの特徴として、コーナーも曲がりやすいことから、ダート1,800mのコースとしては後半が加速しやすい構造となっており、脚抜きの良い馬場状態であるときは、芝のコースの時のような上がり時計が出ることもある。4コーナーで上位に入り込み、そのままゴールまで末脚を持続できるだけの持久力がJBCレディスクラシックを制すカギとなる。
【2020年 第37回 東海ステークス】過去10年の優勝馬
続いては東海ステークスの過去10年の優勝馬を見ていこう。
(※2010年~2012年は京都競馬場での開催。)
回数 | 開催日 | 距離 | 馬名 | 性齢 | 人気 | タイム |
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第27回 | 2010年5月23日 | 1900m | シルクメビウス | 牡4 | 3 | 1:55.4 |
第28回 | 2011年5月22日 | 1900m | ワンダーアキュート | 牡5 | 2 | 1:53.7 |
第29回 | 2012年5月19日 | 1900m | ソリタリーキング | 牡5 | 4 | 1:56.4 |
第30回 | 2013年1月20日 | 1800m | グレープブランデー | 牡5 | 4 | 1:51.0 |
第31回 | 2014年1月26日 | 1800m | ニホンピロアワーズ | 牡7 | 1 | 1:50.4 |
第32回 | 2015年1月25日 | 1800m | コパノリッキー | 牡5 | 1 | 1:50.9 |
第33回 | 2016年1月24日 | 1800m | アスカノロマン | 牡5 | 4 | 1:51.9 |
第34回 | 2017年1月22日 | 1800m | グレンツェント | 牡4 | 1 | 1:53.2 |
第35回 | 2018年1月21日 | 1800m | テイエムジンソク | 牡6 | 1 | 1:51.8 |
第36回 | 2019年1月20日 | 1800m | インティ | 牡5 | 1/td> | 1:49.8 |
【2020年 第37回 東海ステークス】レース傾向
ここで、過去10年間1月にダート1,800mで開催された別定重賞、平安ステークス(2010年 – 2012年)と2013年以降の東海ステークスを集計対象として、東海ステークスのレース傾向を見ていこう。
対象の10レースにおいて5歳馬が好走する傾向にあり、3着内率で42.4%と最も高い数値をマークしている。その一方、8歳以上になると優勝例がなく、9歳以上では3着以内に入った例すらない。
また、前走での着順もポイントとなっていて、前走で7着以下に敗れていた競走馬は3着内率6.7%と苦戦傾向にあることが分かっている。ちなみに、7着以下に負けた競走馬でも3着以内に入った5頭のうち、2011年の優勝馬ダイシンオレンジを除く4頭は、前8月以降の1,800m以下のJRAの重賞競走で7着以内に入ったことのある競走馬であった。
[脚注1] ただし、2012年の開催は「東海テレビ杯」が外れて、「東海ステークス」の名称で行われた。