【2020年 第64回阪急杯】特徴まとめ
阪急杯(はんきゅうはい)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場の芝1,400mを舞台に開催している重賞競走。正賞は阪急電鉄株式会社賞で、寄贈賞を提供する阪急電鉄は、大阪市北区に本社を置く鉄道会社。
阪急杯は、1956年まで施行されていた「阪神記念(はんしんきねん)」を廃止し、1957年に4歳(現3歳)以上の競走馬による重賞競走として「宝塚杯(たからづかはい)」として創設した競走が前身となっている。1960年に現行の「阪急杯」に改められた。
創設当初は芝2,200mで施行されていたが、1960年に芝1,800mに短縮された。その後施行距離・施行場・施行時期が幾度か変更されたのち、1996年に短距離重賞路線が整備されて「高松宮杯(現・高松宮記念)」が芝1,200mのGI競走に昇格したことに伴い、阪急杯も芝1,200mに短縮された。
1997年に高松宮記念の前哨戦として位置づけられ、施行時期も第2回阪神競馬に移設された。2000年には高松宮記念が3月末に繰り上げられたことを受け、阪急杯も第1回阪神競馬の開幕週に移設されることとなった。
2006年に芝1,600mに延長され、2014年の開催より阪急杯の優勝馬に高松宮記念の優先出走権が付与されることとなった。
1990年より外国産馬、2000年より地方競馬所属の競走馬、2005年より国際競走に指定されたことから外国調教馬の出走が可能となった。
【2019年 第63回阪急杯】コースの特徴
阪急杯のコースの特徴を見ていこう。阪急杯のコースは、2コーナーの引き込み線からのスタートで、3コーナーまでの距離が約450mもある。
3コーナー半ばから4コーナーそして直線の半ば(残り190m付近)にかけて緩やかな下り坂があり、ゴール前に急な上り坂がある。直線距離はBコース使用時で359.1mもあり、阪神競馬場の芝1,200m(内回り)と同様に前半が速くなりやすい構造なのだが、直前の坂で不可もかかることからタフさも要求されるという特徴がある。
また、スプリントとマイルの間の距離であり、コース形態も独得ということから、阪神競馬場の芝1,400mのスペシャリストが繰り返し好走するという特徴もある。
【2019年 第63回阪急杯】過去10レースの優勝馬
続いて阪急杯の過去10年の優勝馬を見ていこう。
回数 | 開催日 | 距離 | 馬名 | 性齢 | 人気 | タイム |
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第54回 | 2010年2月28日 | 1400m | エーシンフォワード | 牡5 | 2 | 1:21.4 |
第55回 | 2011年2月27日 | 1400m | サンカルロ | 牡5 | 4 | 1:20.1 |
第56回 | 2012年2月26日 | 1400m | マジンプロスパー | 牡5 | 4 | 1:22.0 |
第57回 | 2013年2月24日 | 1400m | ロードカナロア | 牡5 | 1 | 1:21.0 |
第58回 | 2014年3月2日 | 1400m | コパノリチャード | 牡4 | 2 | 1:20.7 |
第59回 | 2015年3月1日 | 1400m | ダイワマッジョーレ | 牡6 | 2 | 1:23.8 |
第60回 | 2016年2月28日 | 1400m | ミッキーアイル | 牡5 | 1 | 1:19.9 |
第61回 | 2017年2月26日 | 1400m | トーキングドラム | 牡7 | 7 | 1:21.4 |
第62回 | 2018年2月25日 | 1400m | ダイアナヘイロー | 牝5 | 7 | 1:20.1 |
第53回 | 2019年2月24日 | 1400m | スマートオーディン | 牡6 | 11 | 1:20.3 |
【2019年 第63回阪急杯】レース傾向
阪急杯のレース傾向を紐解いていこう。
過去10年の阪急杯で、前3走でGIに出走していた競走馬が好走しており、特に前3走で出走したGIを優勝した競走馬が3着内率66.7%と高い数値をマークしていた。なお、最高着順が5着だった競走馬の3着内率は33.3%、同6着以下だった競走馬の3着内率が31.6%とこれらについては大差がない。
また、4コーナーにおける位置取りもポイントとなっていて、全出走馬のうち3割弱にあたる47頭が2番~4番手で、連対馬だけでも半数がこれに該当していた。しかしながら、2番~4番手だった競走馬は3着が1回しかないうえに、3着馬のうち9頭は5~10番手もしくは11番手以下の競走馬だった。