【2018年 第70回 阪神ジュベナイルフィリーズ】特徴まとめ
阪神ジュベナイルフィリーズ(はんしんジュベナイルフィリーズ)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場の芝1,600mで開催している中央競馬の重賞競走。競馬番組表では「農林水産省賞典 阪神ジュベナイルフィリーズ(のうりんすいさんしょうしょうてん はんしんジュベナイルフィリーズ)」と表記されている。
競走名の「ジュベナイル(Juvenile)」は英語で「少年」「少女」、「フィリー(Filly)」は「牝馬(4歳未満)」を意味している。正賞は農林水産大臣賞、日本馬主協会連合会会長賞。
阪神ジュベナイルフィリーズは、1949年に関西所属の3歳(現2歳)馬チャンピオン決定戦として創設された。当時は「阪神3歳ステークス(はんしんさんさいステークス)」の名称で、阪神競馬場の芝1,200mでの開催だった。その後、1962年に現行の芝1,600mに変更された。
1991年に競走条件が「3歳牝馬」に変更された。これに伴い、競走名も「農林水産省賞典 阪神3歳牝馬ステークス」に改称された。2001年に馬齢表記が国際基準に変更されたことに伴い、競走条件が「2歳牝馬」となった。同時に競走名が現行の「
2006年は「阪神競馬場芝外回りコース新設記念」の副称を付けて開催された。
阪神ジュベナイルフィリーズは、1984年にグレード制が施行されJRAの独自グレード「GI」に格付られ、2007年に日本のパートⅠ国昇格により「JpnI」も変更。2010年に国際競走に指定されたことにより、国際格付「GI」に変更された。
1971年より外国産馬、1995年より地方競馬所属の競走馬、2010年には国際競争に指定されたことにより外国調教馬も出走可能となった。
【2018年 第70回 阪神ジュベナイルフィリーズ】コースの特徴
阪神ジュベナイルフィリーズのコースの特徴を見てみよう。阪神ジュベナイルフィリーズのコースは、スタート後に外回りコースに入ってから3コース手前が上り坂で、4コーナーから直線に向かってから残り190m付近まで緩やかな下り坂になっているという特徴を持つ。
直線距離はAコース使用時で473.6mで、ゴール前には高低差1.8mの急な上り坂がある。阪神ジュベナイルフィリーズのコースは、前半に負荷がかかりやすい構造であり、道中は脚をためて直線でスピードを発揮する競走馬が基本的に有利だが、極端にスローなペースとなれば逃げ馬が有利となるという特徴がある。
開催前半で芝の状態が良好なときは、インを回る能力と先行力がキーとなりやすくなっている。
【2018年 第70回 阪神ジュベナイルフィリーズ】過去10年の優勝馬
続いては阪神ジュベナイルフィリーズの過去10年の優勝馬を見ていこう。
回数 | 開催日 | 距離 | 馬名 | 性齢 | 人気 | タイム |
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第60回 | 2008年12月14日 | 1600m | ブエナビスタ | 牝2 | 1 | 1:35.2 |
第61回 | 2009年12月13日 | 1600m | アパパネ | 牝2 | 2 | 1:34.9 |
第62回 | 2010年12月12日 | 1600m | レーヴディソール | 牝2 | 1 | 1:35.7 |
第63回 | 2011年12月11日 | 1600m | ジョワドヴィーヴル | 牝2 | 4 | 1:34.9 |
第64回 | 2012年12月9日 | 1600m | ローブティサージュ | 牝2 | 5 | 1:34.2 |
第65回 | 2013年12月8日 | 1600m | レッドリヴェール | 牝2 | 5 | 1:33.9 |
第66回 | 2014年12月14日 | 1600m | ショウナンアデラ | 牝2 | 5 | 1:34.4 |
第67回 | 2015年12月13日 | 1600m | メジャーエンブレム | 牝2 | 1 | 1:34.5 |
第68回 | 2016年12月11日 | 1600m | ソウルスターリング | 牝2 | 1 | 1:34.0 |
第69回 | 2017年12月10日 | 1600m | ラッキーライラック | 牝2 | 2 | 1:34.3 |
【2018年 第70回 阪神ジュベナイルフィリーズ】レース傾向
阪神ジュベナイルフィリーズのレース傾向を紐解いていこう。阪神ジュベナイルフィリーズでは、2015年の優勝馬メジャーエンブレムが翌2016年のNHKマイルカップ、2016年の優勝馬ソウルスターリングが翌2017年のオークスを制覇するなど、2年連続で翌春のGIを制していた。JRA賞最優秀2歳牝馬のタイトルが懸かった大一番であり、年明け以降のGI戦線にもつながっていくことから重要な一戦とされている。
2017年に発表されたデータを見てみると、過去10年において4着以下に敗れたことがない競走馬が好走する傾向にあることがわかった。数値で見ていくと、勝率13.2%、連対率22.4%、3着内率34.2%と、敗れた経験のある競走馬(勝率0%、連対率2.9%、3着内率3.8%)に大きく差をつけていた。
また、距離適性がキーとなっており、過去10年に3着内に入った競走馬のうち24頭は、JRAの1,600m以上のレースにて優勝した経験がある競走馬であることがわかった。優勝経験がなかった競走馬が阪神ジュベナイルフィリーズを制した例がないことから、JRAの1,600m以上のレースの優勝経験馬が好走する傾向であることは明らかだ。