【2018年 第7回 アルテミスステークス】特徴まとめ
アルテミスステークスは、日本中央競馬会(JRA)が東京競馬場の芝1,600mを舞台に開催している中央競馬の重賞競走。競走名の「アルテミス(Artemis)」とは、ギリシャ神話に登場する狩猟と純潔の女神の名前であり、古代ギリシャにおいては、豊穣や多産の神として信仰されてきた。負担重量は馬齢(54kg)。
アルテミスステークスは、関東地区における阪神ジュベナイルフィリーズの前哨戦そして2歳牝馬による重賞競走として2012年に新設された。2013年までは格付取得に必要となる2年間の競争実績を有していなかったことから、格付表記が初年度は「新設重賞」、2013年は「重賞」と表記されていた。
2014年に日本グレード格付け管理委員会の承認を受けたことにより、GIIIに格付けされた。
アルテミスステークスは、阪神ジュベナイルフィリーズのステップ競走に指定されていて、地方競馬所属の競走馬は阪神ジュベナイルフィリーズの出走候補馬(3頭まで)に優先出走が認められている。また、アルテミスステークスにて2着以内の成績を収めた地方競馬所属の競走馬には阪神ジュベナイルフィリーズの優先出走権が付与される。
アルテミスステークス創設当初から地方競馬所属馬、外国調教馬ともに出走可能とされている。
【2018年 第7回 アルテミスステークス】コースの特徴
アルテミスステークスのコースの特徴を見てみよう。アルテミスステークスのコースは、2コーナーにあるスタート地点から、3コーナーへとまっすぐ向かっていくレイアウトとなっており、向上面半ばに上り坂があり、そこから3コーナーにかけて下っていくことになる。
アルテミスステークスのコースの特徴として、直線に向かってすぐに約160mの上り坂(高低差2m)があり、その後300mはほぼ平坦となっている。最後の直線距離は525.9m。
アルテミスステークスのコースは、前半が速くなりやすく、坂を上った後にゴール前においてもう一段末脚を伸ばすことが要求されるという特徴を持つ。速い時計の決着となると、スプリンタータイプ・インを回ってくる競走馬が好走しやすくなっており、逆に時計がかかる場合は、末脚がしっかしタイプ・中距離型の競走馬が好走しやすくなっている。
【2018年 第7回 アルテミスステークス】過去10レースの優勝馬
続いてはアルテミスステークスの過去5回分と、11月の東京開始にて500万下・牝馬限定・芝1,600mの条件で開催されている赤松賞の2008年~2011年の優勝馬を見ていこう。
回数 | 開催日 | 距離 | 馬名 | 性齢 | 人気 | タイム |
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– | 2008年11月16日 | 1600m | ダノンベルベール | 牝2 | 1 | 1:36.1 |
– | 2009年11月15日 | 1600m | アパパネ | 牝2 | 3 | 1:34.5 |
– | 2010年11月14日 | 1600m | ダンスファンタジア | 牝2 | 1 | 1:35.1 |
– | 2011年11月13日 | 1600m | トーセンベニザクラ | 牝2 | 8 | 1:34.5 |
第1回 | 2012年11月3日 | 1600m | コレクターアイテム | 牝2 | 1 | 1:33.8 |
第2回 | 2013年11月2日 | 1600m | マーブルカテドラル | 牝2 | 2 | 1:35.2 |
第3回 | 2014年11月1日 | 1600m | ココロノアイ | 牝2 | 9 | 1:34.4 |
第4回 | 2015年10月31日 | 1600m | デンコウアンジュ | 牝2 | 12 | 1:34.1 |
第5回 | 2016年10月29日 | 1600m | リスグラシュー | 牝2 | 1 | 1:35.5 |
第6回 | 2017年10月28日 | 1600m | ラッキーライラック | 牝2 | 2 | 1:34.9 |
【2018年 第7回 アルテミスステークス】レース傾向
アルテミスステークスのレース傾向を紐解いていこう。アルテミスステークスは、毎年12月に開催される阪神ジュベナイルフィリーズへ繋がる競走である。その先には翌春のクラシックが控えている。2012年の2着馬アユサンと2014年の2着馬レッツゴードンキが桜花賞、2015年の2着馬メジャーエンブレムは阪神ジュベナイルフィリーズとNHKマイルカップを制していて、2016年の優勝馬リスグラシューは桜花賞で2着となっている。
ここからは、アルテミスステークスの2012年から2016年、11月の東京開始にて500万下・牝馬限定・芝1,600mの条件で開催されている赤松賞の2008年~2011年の開催の計10レースのデータを見ていこう。
対象の10レースの枠番別成績を見てみると、8枠に入っていた競走馬の成績が優秀という傾向で、「4勝2着3回」と7頭が連対していた。ただし、「8枠」組で3着馬が出ていないというのがかなり特徴的である。
また、対象の10レースにおいて、1番人気馬の3着内率が90%に達していた。2番人気馬もそこそこいい成績を残しているが、3番人気馬と4番人気馬については3着以内に入った競走馬がそれぞれ1頭しかいない。それに続く5、6番人気馬は、優勝経験こそなくとも、2着と3着に入った競走馬が4頭ずついる。
対象10レースでは、通算出走回数が1戦で臨んだ競走馬が苦戦する傾向にある。それに対し、通算出走回数2戦と同じく5戦で出走した競走馬の好走率が他を圧倒している。ただし、キャリア5戦だった競走馬のうち2勝は、いずれも2011年以前の赤松賞における成績である。