【2019年 第53回ステイヤーズステークス】特徴まとめ
ステイヤーズステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場の芝3,600mで開催している中央競馬の重賞競走。競馬番組表では「スポーツニッポン賞 ステイヤーズステークス」と表記されている。
競走名の「ステイヤー(Stayer)」は、英語で「耐える者」を意味している。正賞は、スポーツニッポン新聞社賞。
ステイヤーズステークスは、1967年に創設された重賞競走であり、中山競馬場の芝内回りコースを2周する、現存する日本国内の平地競走としては最長距離である芝3,600mで開催されている。そのため、優勝馬のタイムも3分40秒~4分程度になり、日本競馬の競走では優勝タイムが長くかかる競走の一つとなっている。
1984年にグレード制が導入されたことを受けてGIII(当時はJRA独自のグレード)に格付けされた。また、創設当初は初秋の中山開催(1968年は5月開催)とされていたが、1972年以降は現行の12月の中山開催に変更となった。
1997年にGIIに格上げされ、同時に負担重量もハンデキャップから別定に改められた。これにより、ステイヤーズステークスは有馬記念を目指す競走馬にとって重要な前哨戦のひとつとなった。
外国産馬は1993年、地方競馬所属の競走馬は1997年から出走可能となり、2005年に国際競走に指定されたことを受けて外国調教馬も出走可能となった。
【2019年 第53回ステイヤーズステークス】コースの特徴
ステイヤーズステークスのコースの特徴を見てみよう。ステイヤーズステークスのコースは、現在JRAで開催されている平地のレースの中で最も距離が長いというのが最大の特徴だ。ホームストレッチの4コーナー寄りからスタートし、内回りを2周するというレイアウトになっている。
決勝線から1コーナーにかけて高低差2.6mの上り坂があり、1コーナーから向正面半ばにかけて高低差4.4mの下り坂がある。そこから3コーナーや4コーナーにかけてはほぼ平坦が続いており、直線距離は310mで、スタート直後と合わせて3回も直線の高低差2.2m、最大勾配2.24%の坂を上ることになるというのも特徴の一つである。
スタミナはもちろんのこと、8回のコーナーをこなす器用さと折り合いがキーとなる非常に特殊なコースとなっている。
【2019年 第53回ステイヤーズステークス】過去10年の優勝馬
続いてはステイヤーズステークスの過去10年の優勝馬を見ていこう。
回数 | 開催日 | 距離 | 馬名 | 性齢 | 人気 | タイム |
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第43回 | 2009年12月5日 | 3600m | フォゲッタブル | 牡3 | 1 | 3:51.3 |
第44回 | 2010年12月4日 | 3600m | コスモヘレノス | 牡3 | 5 | 3:43.4 |
第45回 | 2011年12月3日 | 3600m | マイネルキッツ | 牡8 | 4 | 3:50.8 |
第46回 | 2012年12月1日 | 3600m | トウカイトリック | 牡10 | 8 | 3:46.5 |
第47回 | 2013年11月30日 | 3600m | デスペラード | 牡5 | 1 | 3:45.2 |
第48回 | 2014年12月6日 | 3600m | デスペラード | 牝6 | 3 | 3:47.8 |
第49回 | 2015年12月5日 | 3600m | アルバート | 牡4 | 1 | 3:45.9 |
第50回 | 2016年12月3日 | 3600m | アルバート | 牡5 | 1 | 3:47.4 |
第51回 | 2017年12月2日 | 3600m | アルバート | 牡6 | 1 | 3:43.0 |
第52回 | 2018年12月1日 | 3600m | リッジマン | 牡5 | 1 | 3:45.2 |
【2019年 第53回ステイヤーズステークス】レース傾向
ステイヤーズステークスのレース傾向を紐解いていこう。ステイヤーズステークスはJRAの平地競走において馬場を丸2周する唯一の競走で、コーナーを8回通過する特殊な一戦は、各騎手の駆け引きも見所のひとつとなっている。
2017年に発表されたデータを見てみると、過去10年の優勝馬のうち8頭は、単勝オッズが15倍未満で、そのうち「3.0~3.9倍」の競走馬が3着内率100%をマークしていた。勝率40%、連対率60%をマークしていることからも単勝オッズ3.0~3.9倍の競走馬が好走する傾向にあることが分かる。
また、馬番別成績に特徴があり、過去10年の優勝馬のうち9頭は「9番より内」、2着馬のうち9頭は「7番より外」、3着馬のうち8頭は「8番より内」となっている。